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カテゴリ:未分類( 481 )
もじゃもじゃ頭のペーター博物館
久しぶりにフランクフルトの街に出て、中心部にある市場を一回りしてきました。チーズ屋さんで、味見しながら店の人と相談してじっくりチーズを選んできました。
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レーマー広場の裏手、新しくなった一画を歩いていたら、Struwwelpeter-Museum(もじゃもじゃ頭のペーター博物館)がありました。
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19世紀の絵本のお話に出てくる主人公ペーターが、こんなかっこうで立っています。
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このロゴが、いろいろ間違っている感じを出しています。
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W も E も S も R も M も、二回出てくる文字は同じ形を繰り返さない。T のセリフも、バランス的にちょうど気持ち悪い長さを狙っているようです。

三週間前、10月26日の青山ブックセンターでの TypeTalks では、グラフィックデザイナーの葛西薫さんと、ロゴデザインについてのお話をしました。虎屋の 欧文ロゴ で私が少しだけお手伝いしたときに、二回出てくる A のうち最初のAのセリフを短くして R との間の空間のバランスをとったことを葛西さんが「とても衝撃的だった」とおっしゃって、その話で盛り上がったなーと思い出しました。




by type_director | 2019-11-17 09:15 | Comments(0)
メルカリのオリジナルフォント制作舞台裏
羽田空港から更新です。

つい数時間前まで、六本木ヒルズでメルカリのブランディング用オリジナルフォントの制作プロセスを語るトークショウに出演していました。

フォント制作の途中でどんなことを話し合ってこのデザインになったのか、などを制作チームの方たちと話した後、会場からの質疑応答になったら、良いご質問をたくさんいただきました。

制作途中のメモ。会場でも実物を展示しました。
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自分たちが届けたい「声」ってどんな形になるべきなのか。メルカリのブランディングのチームの細部へのこだわりと検証の繰り返しがこのフォントの a d g のかたちになったんです。イベントを終わってそう感じました。

これは、トークの後に撮りました。
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by type_director | 2019-11-06 01:14 | Comments(0)
『英文サインのデザイン』出版記念トーク
このブログでも告知した通り、出版記念トークが11月4日、東京の青山ブックセンターで開かれました。共著者の田代眞理さんとともに登壇しました。

これはイベント用に用意していただいた本。私のこれまでの本も置かれていました。
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会の中では、共著であり翻訳者の田代さんのお仕事についてのトークに引き込まれたかたが多かったんじゃないでしょうか。そして、田代さんと私の、情報をちゃんと伝えたい気持ちが伝わったような気がしました。

これがいずれ大きなうねりになって、「この表記おかしいです」と堂々と言えるような空気をつくっていけたら、と思います。だって、「ブラック企業」や「ブラック校則」は、みんなが変だと感じていて、うねりを大きくしたところから見直しが始まったんですから。

これは青山ブックセンターの売り場に置かれている本です。店員さんに許可をいただいて撮りました。
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by type_director | 2019-11-05 23:23 | Comments(0)
1967年製のバス
うちの街に、1967年製のバスの特別運行があったので行ってきました。二週間前から新聞で告知があったのに、朝早いのと雨のせいか、私と息子以外はバスを待ち構えている人は誰もいませんでした。
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Büssing (ビュッシング)社製1967年 Präfekt (プレフェクト)。車体側面中央の四角形の中に書いてあるのは「MTV」で、Main-Taunus-Verkehrsgesellschaft の略です。
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車体側面後方のスローガン「Wir bringen Sie ans Ziel」(あなたを目的地までお連れします)は今でも使われています。
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Büssing の2文字目の Ü がきれいに収まっています。Gの形がいいです。
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中にも入れてもらえました。
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by type_director | 2019-09-08 17:52 | Comments(0)
グドルンさんの書体を使ったチーズのパッケージ

7月の最初の週と最後の週にはドイツは40度を超える暑さで、しばらく落ち着いたと思ったら8月最後の一週間も晴れて暑い日が続きました。その暑さのピークの間、ちょうど良い気候のときに、グドルン・ツァップ・フォン・ヘッセさんのお宅に伺って、庭でお茶をいただいてきました。

前回の訪問が4月だったのでだいぶ間が空いてしまい、この4ヶ月間にあった私の中国と日本の出張の話もしましたが、最近スーパーマーケットで見つけたこのチーズにグドルンさんの書体 Christiana が使われていたので、二つ買ってグドルンさんに差し上げたら、とても喜んでくださいました。

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お茶の合間に何度も手にとってニコニコ顔で眺めて「よく見つけたねえ」とおっしゃっていましたが、私が見つけたのでなく、この「Q」の字のほうから私の目に飛び込んできて、素通りできなかったのです!と言いました。

「Quäse」の読みは「クヴェーゼ」と書くと近いと思います。Quark=クヴァルク(ヨーグルトのような何か)からつくったKäse=ケーゼ(ドイツ語でチーズのこと)で、脂肪分が少なくて味も淡白、私は杏子のジャムといっしょにいただいたらおいしかったので、グドルンさんにもそうお伝えしました。

以来、このチーズは食べ続けていてうちでは切らしたことがありません。香りがややきついので、口が止められる容器を二重にして冷蔵庫で保存しています。



by type_director | 2019-09-01 07:32 | Comments(0)
戦争と文字の話二つ

数年前から、毎年この時期になると読んでいるのが大岡昇平の『俘虜記』です。今年も、おととい読み終わりました。

『俘虜記』は、第二次大戦末期に召集されてフィリピンの戦線に送られた大岡本人の従軍体験をつづったもので、マラリアにかかって体力の衰えきった著者が、米軍の攻撃によってちりぢりとなった部隊から取り残される形ではぐれてしまいます。生死の間をさまよいながら山間を彷徨するうちに気を失って米軍の俘虜となるまでの体験と、俘虜となってからの自分自身や他の俘虜に対する観察が鋭く乾いた文体で書かれています。

そのなかで、ドイツの俘虜と出会う場面があります。大岡は英語を流暢に話したため収容所で通訳をすることになりますが、あるときドイツの潜水艦の乗組員だった俘虜フリッツがやってきて、多少のドイツ語も話せた大岡は、「俘虜のうちにドイツ語を思い出しておくのも悪くないと考え」て、米軍の収容所長の許可を得てそのフリッツの収容された小屋に1日1時間だけ会いに行きます。

フリッツから書いてもらったシラーの詩を見せられた大岡は「彼はゴシックで綴ったので、二十年全然この外国語から離れた私には読めなかった」と書いています。ここでの「ゴシック」は、日本でのいわゆる「角ゴシック体」(サンセリフ体)ではなく、英語で言う「Gothic」、たぶん私が以前 この記事 で書いたようなゴシック体の筆記体だったために読みにくかったと思われます。


私の家族も太平洋戦争とは無縁ではありませんでした。

私の父は五人きょうだいの末っ子でしたが、長男から三男までは出征して、三男の常(ひさし)は消息不明で戻っていません。私が小学生の時から高校卒業までのあいだ住んでいた狭い家の床の間にいつもかけてあったのは、その常が14歳の時に書いたりっぱな楷書体の掛け軸でした。14歳が書いたと思えないような凜とした線で、見るたびに背筋が伸びるような気になりましたし、今でもその線をありありと思い浮かべることができます。

私は子供ながらに、毎日それを見て文字の力というものを感じ取っていたのかもしれません。

体格検査で不合格となって召集されず終戦を迎えた末っ子の父は、新潟の中心部、古町(ふるまち)近くのカトリック教会にやってきた進駐軍のジープの排気ガスの匂いが好きで、いつもジープが通るのを楽しみにしていたそうです。そんな能天気なところも私は受け継いでいるんでしょう。


by type_director | 2019-08-15 03:47 | Comments(2)
建物のファサードの文字
今年の夏にヨーロッパ各地を回って集めたものから、建物のファサードに、レリーフ状になって建物とほぼ一体化している文字のコレクションです。板状のものでないから「看板」とはちょっと違うような気がします。

これは郵便馬車の絵。外壁に塗料で描いたものは少しずつ色が薄くなったり剥げてきたりするのですが、こういうレリーフ状のものは鮮やかなまま残っているものが多いです。
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旅行代理店。ちゃんと立体になっているのが分かります。
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ドイツで。ライン河沿いのワイン酒場。下の行最初の単語は「Weinstube」です。
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オランダのビール醸造所。

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オランダのホテル。レリーフというのかどうか知りませんが、外壁を少しだけ削り取ったところに白い色をのせています。
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これもオランダです。
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オランダのマーストリヒトの中心部にあるファッションのお店です。
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by type_director | 2019-08-11 14:07 | Comments(0)
変わり種の歩行者用信号
ちょっと前の この記事 で、フランクフルトの多様性の信号について書きました。今回は、Friedberg という町に、エルヴィス・プレスリーの信号があるというので行ってみた。

ずっと前にうちの家族で一度来たことがある町で、このお城があることで有名です。
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この町の真ん中にあるこの広場の名前は「エルヴィス・プレスリー広場」。

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今から60年前の1958年から59年にかけて、エルヴィスがこの町で兵役をつとめていたからです。そのときの記録写真がこの広場とか町の博物館とかに飾られています。
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そして信号がこれです。
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地元の新聞によれば、警察の許可も取っているらしい。




by type_director | 2019-07-28 03:49 | Comments(0)
『欧文組版 タイポグラフィの基礎とマナー』増補改訂版
著者の髙岡昌生さんから、増補改訂版となって出たばかりの『欧文組版 タイポグラフィの基礎とマナー』が届きました。柔らかな薄クリーム色のカバー。
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わかりやすく、答えを導くように語りかけるような文章はそのままで、とても落ち着いて読むことができます。

今回の出版にあたって新しく加えられた「日本語版から英語版を作るさいの注意点」も、まさに時流に合っていて、日本語と英語の二か国語表記が爆発的に増えつつあるこの時代に必要な注意が書かれています。日英二か国語の会社案内やパンフレット等の制作に関わる人すべてに、この項目は必読です。

出版元の烏有書林は、2月にこの新項目の編集作業のことを「著者の伝えたいことが多すぎてカオス状態だったけど、なんとか整理がついてきた。でももう一山越えねば」と書いているくらいで、本当にいま必要なことが、何度も度も練りなおして簡潔にまとめられた状態でつまっています。

たくさんの人に繰り返し読んで欲しいです。






by type_director | 2019-07-14 14:01 | Comments(0)
多様性の時代の信号

月末にはベルリンに出張に行っていました。ベルリンの街の歩行者用信号で有名なのがこの帽子をかぶった人型 Ampelmann(アンペルマン)または Ampelmännchen (アンペルメンヒェン)で、土産物のモチーフになっているくらいです。

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週末にフランクフルトで見たのは、この Ampelpärchen(アンペルぺアーヒェン)つまりペアになった人型です。

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男性二人が肩を組んで、女性二人が手をつないで信号待ち。よく見ると女性のペアのそれぞれにはハート。

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青になったら男性同士が手を繋いで歩きます。ハートも出て、歩き方も楽しそうです。





by type_director | 2019-06-03 15:43 | Comments(2)