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Wiesbaden の文字
晴れて気持ちの良い5月6日朝、ヘッセン州の州都 Wiesbaden (ヴィースバーデン)に行って、ゆっくり町を一回りしてきました。そこで見てきた文字のなかから選りすぐって載せます。
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町の中心部にどんと構えるクアハウス。1905年から1907年にかけて建てられたそうです。金属で取り付けられていた大文字はローマの時代の面影はなく、19世紀末風のバランス。
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ベッカーブルンネンという建物のブラックレターが、なんか建物と合っていてかわいい。これもやっぱり19世紀から20世紀初めのブラックレターです。
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木組みの部分に「1906年建造」とレリーフ状に彫ってある。
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ローマ時代から栄えていた都であるという証に、ここで出土した石碑のレプリカが飾ってある。実物は博物館に保存してあると書いてありました。
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こういう橋も架かっています。古代ローマっぽさの演出ですが、橋に刻まれた文字を読むと建造は1902年と書いてある。
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律儀に、本来「U」で綴るべきところを「V」にしている。
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ローマの時代には「U」の字はまだできていなかったので、その時代を演出したいときの定石の手法です。







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by type_director | 2018-05-07 19:44 | Comments(0)
路面電車博物館の文字

フランクフルト南部の Schwanheim という街にある路面電車の博物館、普段は閉じられている東倉庫がきょうは特別に公開されるというので来ました。10年以上前に一度来たことがあるけど、けっこう新鮮だった。

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これは常設展示の会場。

1872年から1903年まで、「電車」になる前の時代に使われていた、馬に引かれるタイプの車輌。

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文字のデザインがかなり斬新! 塗装が新しいので、塗り直したものだろうと思うけど、たぶん当時のデザインを忠実に再現しているんでしょう。

こちらは電車で1901年から1957年まで走っていた。中の「18座席」とか「禁煙」とかのプレートが、意外とセリフ書体だった。ドイツだから何でもかんでもブラックレターというわけではない。

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きょう特別に公開された東倉庫の中。


倉庫と本館の移動の間も、いろいろ目がとまる。

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この Grotesk 感がいいです。

ちなみに、鋳物のせいで小文字 i のドットと縦棒との間がわかりにくくなっていますが、ここに出てくる縦棒一本の字はすべて小文字 i で、l(エル)ではありません。


いろんな数字がある。共通しているのは、ただ数字を平面的に書くのでなく、影を付ける、というところ。しかも影は必ず右下に落ちる。

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この記事4枚目の馬車のアルファベットだって、立体の文字を斜め上から見ているふうに描いているけど、影そのものは右下に落ちている。

この影の方向については、アドリアン・フルティガーさんが本に書いていました。右下に影をつけると、正しく立体を再現しているように見えるのだ、と。逆の方向に影があるとなぜ正しく見えないのか、下なら、上なら? そういう細かいことまで全部わかりやすい図入りで説明してくれているありがたい本です。

その本に私が最初に出会ったのは英語版『Signs and Symbols』だったけど、その後フルティガーさんとの仕事のときに、ベルンの古本屋で原書ドイツ語版を見つけたので即買ってサインしていただいた。いまは、丁寧に訳された日本語版『図説 サインとシンボル』(研究社)があるから日本語でも読めるようになりました。その日本語版のページをめくってみたら、影と立体感のことは81ページに書いてあります。また読み返したくなった。



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by type_director | 2018-04-02 21:24 | Comments(0)
Futura の初期型
フランクフルト歴史博物館が6年間かけて新築され、ロゴも一新していました。
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小文字の r g n m あたり、Futura の初期型の字形が使われていてちょっと新鮮です。ふつう見かける Futura は、落ち着いた一般的な字形ばかりのものが多いわけですが、最初の発想はけっこうトガっていた。


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これは Futura の発売された1927年の活字の清刷りです。真ん中の清刷りの一番下に見える g は、また違うフォルムです。

博物館のドイツ語のサイトでも同じように使われています。こちら

同博物館の 昔のロゴ は Gill Sans の大文字でした。








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by type_director | 2018-02-18 01:01 | Comments(0)
フランクフルトの地下鉄駅に現れた1973年の壁
長男の情報で、フランクフルトの地下鉄 Dom/Römer(ドーム/レーマー)駅に1973年当時そのままの壁が現れたというので行ってみた。
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地上は、このような大聖堂とモダンな建物のコントラストです。

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その下にある地下鉄 Dom/Römer(ドーム/レーマー)駅、いま改装工事中。階段やエスカレーター部分などは新しくなっていた。

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駅のプラットホームはまだ工事中で、資材が置かれている。

壁は、これまでパネルなどで覆っていた部分が改装工事の途中ではがされて、昔のポスターが貼られたままの壁が見える状態になっている。

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このオレンジ色の部分の書体は Cooper Black。
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この黄色のブックフェアのは Helvetica。

刷毛目のように見えるのは、ポスターを貼るときに使う糊の跡に45年分のすすやほこりがついているからだと思う。ポスターを貼るとき、バケツに入った糊に大きめのブラシみたいな刷毛を突っ込んで、その刷毛で壁にたっぷりの糊を付けてからポスターをのせ、さらにポスターの上からも同じ刷毛でこするようにしてしわを伸ばすという作業の様子を何回か見たことがある。
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これは Gill Sans(ギル・サンズ)の極太のウェイトで、Gill Kayo(ギル・ケイオー)と呼ばれたりしたもの。デジタルフォントのいまは Gill Sans Ultra Bold と言っているらしい。
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これはモーターショウで、すべて Helvetica。「13.–23. SEPT. 1973」とあるのが見える。字間の狭さがすごい。「13」のあと、ピリオドとダーシとどっちが先かわからないくらいで、これ以上は無理だろう。


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この植物園 Palmengarten のポスターも、 Helvetica を使って字間をツメツメにしている。この時代、Helvetica がどれだけ人気だったか、そして字間のツメがどれだけ流行っていたかがわかります。
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M と E との間の空間はほとんど「線」だし、それ以外の文字は全部重なっている。

45年の時の流れを感じさせます。








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by type_director | 2018-02-10 22:57 | Comments(0)
修道院の遺跡の文字

2ヶ月ぶりくらいに晴天になった今日の朝、Arnsburg にある12世紀に設立されたシトー修道会の大修道院の遺跡にかみさんと行ってきました。1174年から1802年まで修道院として使われていたそうで、現在は一般に公開されています。

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入り口の回転扉の脇の機械に1人2ユーロ払って中に入るという説明がされていて、先に私が入ってみましたが途中で止まってしまい、一度外に出てもう一回払ってみたらちゃんと入れました。かみさんから聞いたら、私たちが帰る頃に来た二人連れも同じように最初は失敗してから中に入ったそうです。まあ2人で6ユーロ、1人3ユーロでもぜんぜん安いくらい見応えがありました。

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1808年以後は遺跡となっていたが1960年から安全のための補修作業がされていると書いてある。

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ずっと雨続きだったせいか、苔がきれいです。

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建物の歴史を語る展示室の字も、外の看板と同じ人が書いたんでしょう。

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この小さい解説の文章も全部手書きで、小文字の高さは10ミリメートルくらい。このパネルの1644年のケルンで発行された書物が、この Arnsburg 修道院が文章で記された最初の記録だとあります。

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「ANNO DOMINI 1674」とある墓碑銘。三行目に「16 IANVAR」とあるので 1674 年1月16日のことでしょう。1の字が独特です。

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朝早い時間に来て、ゆっくり見ることができました。

天気予報では、明日からまた嵐のような天気になるそうです。
お昼を Butzbach という別の町で食べて午後3時ころに家に戻ってきたら、近所の畑の中の一本道が、このつかの間の晴れ間に散歩する人たちでいっぱいでした。










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by type_director | 2018-01-14 17:13 | Comments(0)
伝統とモダン
ちょっと冬休みをとってドイツでのんびりしています。ぶらぶらと街を歩いて、自然食品のお店のカフェに入って一休み。

黒板にきれいに書かれたメニューです。
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たしかにきれいではあるけれど、いまこれだと、ちょっと硬めの感じもします。

こないだ日本で「いま流行のフォントは」という質問をいただいて、見出しでテクスチャーの面白さで見せるならと前置きした上で紹介したのがこれ、Thirsty Rough Script です。だいぶ前から使われているので、とっくに知っているという人も多いはず。それで組んだ本の表紙も発見。
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「Bake」部分です。ファミリーのなかのバラエティが豊富でボソボソ感も3種類から選べるし、影もつけられる。ちなみにその下の「& THE CITY」部分は Trend Rough Sans One に見えます。ラフなテクスチャーでそろえたんでしょうか。

これは、老舗の高級デリカテッセンのお店が始めたケータリングサービスのカタログ。真ん中の、細長いサンセリフ体に見えるのは、正確に言うとサンセリフっぽい手書き風書体 Borden Light 。
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左上の、緑色の丸に書かれている言葉は「伝統とモダンとの出会い」。「伝統」の部分を Snell Roundhand Script、「モダン」の部分を Borden Light で組んでいます。堅苦しくない、ちょっと崩した感じがモダンだということですね。

本屋に立ち寄ったときに、手書きレタリングの本が何種類も出ていることに気がつきました。けっこう売れているらしい。ぱっと見ただけでもこのコーナーで平積みになっていたのは8種類くらいあった。
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ネットで「Hand Lettering」で検索すると、ドイツ語だけでも軽く20冊くらいはこの手のレタリング本が出てきます。しかも著者は(名前から判断して)ほとんどが女性。

気になったので一冊買ってみました。この写真に写っているのが著者のタニヤさんらしい。
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「カリグラフィ」という言葉も出てくるけど、やはりトップに来るキーワードは「Hand Lettering」というところを見ると、ドイツではレタリング流行ってきてますね。

この本の中では「クラシックなアルファベット」と「モダンなアルファベット」の比較の見開きのページがあって、「クラシック」な方は薄いピンクのガイドラインが引いてあってその中にきちんと収まった書体、いっぽう「モダン」はガイドライン無しで並び線も揃えず書いてあって、説明も「パーフェクトでないところが魅力」とあった。

「モダン」という言葉の意味はその時代で変わる。だからモダンなわけですね。








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by type_director | 2017-12-28 15:10 | Comments(0)
日本、ドイツ、DIN Next

先週のきょう、つまり11月26日は、日本にいて東京大学の駒場祭に出ていました。

クリエイティブディレクターの永井一史氏との対談、という大役をおおせつかり、初顔合わせだし私なんかでつとまるのかとドキドキしながら当日早めに会場に向かい、打ち合わせの予定が9時だったのに8時半にはもう到着していました。

そして永井氏が到着、対談の人選をしたデザイン概論の講師である保田氏の案内で、今回の対談のきっかけとなった「デザイン概論」の展示をはじめ、会場である駒場キャンパスの建物をぐるっと見せていただいたときに、あれ、DIN Next(ディン・ネクスト)を使ってくれているな、と気がついた。

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段取りがすべて終わって控え室でスタンバイしているときに、永井一史さんからこの建物のサインを担当されたことをうかがったので、「DIN Next は私がつくったんです」と言ったら永井さんもビックリ、まさか対談の相手である私がそんなところでつながっていたとはご存じなく、そして講師の保田氏もそのことはまったく知らずに人選したのこと。

永井さんにそのあと、なんで DIN Next なんですか、とさらにうかがったところ、ちょっとだけ角を丸くしてあるところが目に優しいという点にちゃーんと気づいていただいてました。私としても、DIN Next が会場のサイン用の書体として選ばれたのは当然嬉しいわけですが、知り合いだとかそういう理由でなく、純粋に永井氏の審美眼にかなって選ばれたたと知ってガッツポーズです。
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対談途中に永井氏が、当日会場の控え室でのこのビックリ話をしてくださったので、文字をつくる仕事、それを使ってロゴのデザインやサインシステムに利用してくれる仕事のことがとてもわかりやすく説明できたと思います。

「デザイン」という言葉から「奇抜な、アート的なもの」を連想されたとしたらそうではなくもっと身近なものなんですよ、という話を会場でしました。たとえばこのエレベーターホールの数字が普通にわかりやすくて、それがちゃんとわかりやすく掲示されているから皆さんが会場に苦労せずにたどり着ける。目立たなくとも日常に普通に機能しているのがデザインなんですよ、という話ができました。

まさに、この会場でこの人選でしか起こりえなかった特別な話になった。会場に来ていただいた方々にも実感を持ってもらえたと思います。そしてさらにビックリなのが、対談のあとの懇親会での別の出会い。デザイナーでないのに DIN Next を趣味で買って使っている人が挨拶してくれました!もう感激です。


そしてその対談の翌日、ドイツに戻ってきました。街はクリスマス一色です。昨日行った、あるショッピングモールで。

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モールの中にあった携帯の充電スポット。Yello というエネルギー供給会社が使っているのは DIN Next Rounded つまり DIN Next の丸ゴシック版です。

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小文字 a の形がキュートです。これは意図的に DIN Next 角ゴシック版とは大きく変えた部分です。


帰り際に、同じモールの本屋に立ち寄ったときに、日本でもちょっと話題になった『サピエンス全史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリの新刊が出ていました。ここでも DIN Next です。青い文字の部分が DIN Next Light

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まさにこの一週間は、DIN Next の一週間でした。


あ、ちなみに駒場祭の公式フォントは、たづがね角ゴシック でした。

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良いものをつくれば使っていただけるんだな、この一週間、それを実感できました。






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by type_director | 2017-12-03 09:31 | Comments(0)
Weinbach の文字
小さな城のある Weinbach という町で。
「Zur Burg」(城はこちら)と書いてある手作り感満載の案内標識。
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あんまり観光地化されていないお城の中はこんなふうで、紋章がきれいです。
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城の前の街角で。
ブラックレターが良い味出してます。「Dorf Freienfels / Amt Weilburg」と書いてあります。
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by type_director | 2017-11-01 14:23 | Comments(0)
Runkel の文字(2)

Runkel の城の続きです。

だんだん霧が晴れて日が差してきました。

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城を出ます。入り口にあった新聞受けもブラックレターです。

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城の周りにある建物。
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壁に騎士と Runkel の紋章が描かれています。この絵ではややかすれ気味ですが、実際の紋章は盾の左上の六分の一くらいが青色です。

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城を背に、川縁に降りていく急な坂道。これはカメラのレンズのせいでこう見えているのではなく、こういう形に角度のついた建物です。

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この町 Runkel は、私が持っているガイドブックなどには紹介されていない。近場で何かないかなと思って適当に探していてたまたま見つけた町です。ヨーロッパには、こんな古城と城下町がまだたくさんありそうです。

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by type_director | 2017-10-20 14:44 | Comments(0)
Runkel の文字(1)
Limburg の東で Lahn 川沿いにある小さな城下町、Runkel に行ってきました。
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右の橋は1448年にできたもので、城の中の展示室にあった復元模型を見ると橋の途中に見張り塔があったそうです。橋のたもとにある建物に取り付けられていた銘板には、1998年にこの橋が550歳を迎えたことが記されています。
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13世紀に建てられた古城の入り口。中に入ります。
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塔のてっぺんに上ります。朝のうちは霧が出ていました。
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城の中にも入ることができます。
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武器などの展示室への入り口を示す「Eingang(入り口)」の文字。
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展示室には、甲冑や大砲などもありました。
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大きな大砲の鋳物の砲身には、「1703」と製造年らしいものが記されています。
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「A」の字の真ん中の横棒はV字型になっています。
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by type_director | 2017-10-20 14:15 | Comments(0)