デザインの現場 小林章の「タイプディレクターの眼」
2024-03-09T16:04:04+09:00
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ドイツ在住のタイプディレクターが普段の生活や仕事で印象に残った書体を紹介。欧文書体の世界を気軽に楽しむブログです。
Excite Blog
バルセロナの街の文字
http://t-director.exblog.jp/30847088/
2024-03-09T14:59:00+09:00
2024-03-09T16:04:04+09:00
2024-03-09T15:31:18+09:00
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公共サイン・標識など
ヤシの木が南国っぽいんですが、思ったより気温が上がらず風も吹いていたので、夕方は厚手のコートを着ても1時間歩くと体が冷え切ってしまうくらいでした。ところどころにある道標は Helvetica。 リサイクル用のコンテナの文字がかわいい。書体名はわかりません。
大通りよりも脇の小道を歩きたい。 学校が近いから児童に注意、ということなんでしょう。単純な図形を組み合わせたステンシルの効果がいいです。 薬局と化粧品店を兼ねているお店なのか、なかなか重みのある看板。これに近い書体は Cloister Black というまた重みのある書体名。 そして Jackson。私の知る限り、1970年代のドライトランスファーレタリングの時代からある。「自分でもこんな書体をつくりたい」という憧れの書体のひとつ。
これは産業廃棄物を扱う業者のようですが、大型トラックとかにも使われているのを見かける。やっぱり自分の作った書体に出会うと嬉しい。 DIN Next Rounded。
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バルセロナ空港とチューリヒ空港の書体の比較
http://t-director.exblog.jp/30846953/
2024-03-09T13:13:00+09:00
2024-03-09T14:29:22+09:00
2024-03-09T13:38:03+09:00
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公共サイン・標識など
サインの書体は News Gothic No. 2 の Roman と Bold です。
そして3月7日に帰るのですが、フランクフルト行きのルフトハンザ便はストライキで欠航になってしまいました。スイス航空便でスイスのチューリヒまで移動、そこで7時間待ってようやくフランクフルトに戻りました。バルセロナからフランクフルトまで直行便なら2時間のところを11時間かかって帰ってきたわけですが、逆に急がなくていいという余裕があるので、じっくり空港の中を観察することができます。チューリヒは、2008年にコンファレンスで講演のために行ったことがあります。これはそのとき撮っていた写真。 書体もその時から変わっていなければいいな、と内心思っていたわけですが、期待通り、いまも Akzidenz-Grotesk Medium でした。この「1」、そして「2」が見たくてこの12番に来ちゃうんですよ。 空港はすっかり新しくきれいになっているんですが、書体はおんなじ。この安定感、やっぱりいいんですよね。
ゲートの表示の「ABC...」の分け方も、バルセロナとチューリヒでは違っています。バルセロナは色で分ける。
チューリヒでは色を使わずに罫線で分けています。
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日本では消火栓を探すのが楽しい
http://t-director.exblog.jp/30838313/
2024-03-03T14:54:00+09:00
2024-03-03T23:08:31+09:00
2024-03-03T22:47:46+09:00
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公共サイン・標識など
よく見ると、上の写真の「消火栓」の文字は、点などの部品がバラバラにならないような工夫がしてある。消火栓の文字が難しいのは、点をバラバラにつくってしまうと、とれてなくなってしまうことがあること。
そして一度取れてしまった部品は、だいたい元通りに戻してもらえないこと。 元々はこうだったんだと思う。
前にこの記事 でも書いたけど、一部の「消火栓」のデザインでは、さんずいの三番目の点の形が一般的な明朝体とは違うのも面白い。だから消火栓を探すのをやめられない。実際これをつくった人がどう思ったかはわからないけど、私にはこれが下の図のように点+ハネに見える。
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ツァップさんご夫妻のウェブサイト
http://t-director.exblog.jp/30833206/
2024-02-29T15:14:00+09:00
2024-02-29T15:21:13+09:00
2024-02-29T15:18:45+09:00
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お知らせ
いまのところは トップページ だけがみられますが、4月頃から徐々に内容を充実させる計画のようです。
今後をお楽しみに。
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金属活字関係をいろいろ見学してきました
http://t-director.exblog.jp/30805556/
2024-02-13T18:28:00+09:00
2024-02-13T21:29:00+09:00
2024-02-13T18:41:19+09:00
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金属活字
そしてきょうは、10月に 本づくりハウスのイベント で見本帳だけ買っておいた 築地活字 にも行ってきました。京急の南太田駅から歩いて数分です。 中では活字を鋳込んでいるところを見せていただきました。社長の平工(ひらく)さんにうかがったところ、欧文活字で注文の多い書体が Piranesi で、その用途は印刷ではなく、レザークラフトで刻印するためだそうです。なるほど、この書体ならちょっと特別な感じが出るし、少し右に傾いたスクリプト体だけど活字ボディは垂直だから扱いやすそう。母型を作ってもらうこともできるそうで、ということは、21世紀のいまでも金属活字を母型から作って鋳込むことが可能なわけです。ちょっと自分のオリジナル活字制作、考えてみようという気になりました。
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ゴナIN(インライン)が使われていた
http://t-director.exblog.jp/30786037/
2024-02-04T08:04:00+09:00
2024-02-04T10:25:57+09:00
2024-02-04T09:06:55+09:00
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未分類
この ギャラリーでは、マンガ『One Piece』の1ページを活版印刷したものが展示されていて、奥のスペースでは版の実物が見られます。 活字鋳造から印刷しているところまでの工程を短く収めたビデオも上映されていて、嘉瑞工房の高岡昌生氏の手元と横顔も映ります。これは活字を組み終わって最後に「セッテン」と呼ばれる薄い金属板を入れるところ。左手に持っている「ステッキ」から下に置いてある「ゲラ」に移動させるときに、活字の塊をステッキの最初に置いたセッテンと最後のセッテンの2枚で挟んで崩さずにずらすわけです。 そして、その印刷したページのフキダシに使われていたのが、ゴナのファミリーのひとつ、ゴナIN(インライン)です。写植書体です。私は1980年台に写研にいてこの書体の制作に関わっていました。連日残業をして(昭和の時代の話です)さんざん苦労したのを覚えている身としては、ここで使われているのを見てちょっと嬉しかった。これまで、使われているところをを見たことがほとんどなかったので。これは、極太の角ゴシック体ゴナUをベースにして中に線を入れたものです。ゴナUという書体は、どんなに混み合った文字でも、太い線どうしをギリギリまで重ねることで文字をひとつの塊にして安定感のある文字になっていた。ゴナINは、インラインの白い線があるので、これが一画一画のいわば「芯」の部分をハッキリさせてしまうのが難しい。それを「槍」の木ヘンの部分ではうまくバランスをとっています。外側の黒い輪郭の一画一画の中心を正直にインラインにしてしまうと木の左右の斜め線がずっと下がってしまうはずですが、「木」に見えるように、左右の斜め線の白いインライン部分はわざと中心を外して上の方にずらしている。 でもここにある「槍」の字の「倉」部分のような場合は、作業のときにいつも悩んだけれどそういう調整が無理です。なので、白いインライン部分だけを見ると「口」が右にずれて見える気がするなー。それでも、芯の曲線はしっかりと張りを保っているのは写研のクオリティです。「光」の最後のまげはねのところとか、カタカナの曲線とか。
太いゴシック体の「倉」の字って「口」の置き方が難しいです。できるだけ左右の中心に置きたい。こんなふうになるとやっぱり落ち着かない。
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日本で見るブラックレター(2)
http://t-director.exblog.jp/30770343/
2024-01-30T19:49:00+09:00
2024-01-30T19:56:22+09:00
2024-01-30T19:54:09+09:00
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公共サイン・標識など
そして東京の日本橋三越で買い物したら、こういう札が入っていました。
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TypeTalks 第53回ゲストは鳥海修さん!『明朝体の教室』刊行記念 「書体設計士としての近況」
http://t-director.exblog.jp/30642605/
2024-01-08T08:13:00+09:00
2024-01-08T08:29:41+09:00
2024-01-08T08:26:34+09:00
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お知らせ
コロナ禍の時期は会場に大勢の人を集めることができない状況が続いていましたが、昨年から活動を活発化させようとしています。第53回は、鳥海修さんをお迎えします。
2月2日(金)夕方の開催になります。場所は、東京・青山にある青山ブックセンター。
詳細とお申し込みは こちら 。
トークスという名前からお分かりのとおり、登壇者の一方的な発表ではなく参加者と登壇者とのやりとりが気軽にできる会を目指しています。質問も大歓迎です。
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日本で見るブラックレター
http://t-director.exblog.jp/30560280/
2023-12-25T07:56:00+09:00
2023-12-25T08:10:41+09:00
2023-12-25T08:02:38+09:00
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公共サイン・標識など
日本でも見かける気がするので、ブラックレターを集めてみました。
これは福岡で。
東京で。
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日本での Akko 使用例
http://t-director.exblog.jp/30519447/
2023-12-10T05:35:00+09:00
2023-12-10T06:16:12+09:00
2023-12-10T05:59:02+09:00
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小林章の欧文書体
おとといまで福岡に行っていました。帰ってくるときに、07:04発こだま842号(ハローキティ新幹線)に乗ってきました。 車輌のあちこちで使われている欧文書体が Akko Rounded だからです。鉄道車輌そのもののデザインは、ドイツのデザイナー Alexander Neumeister 氏。シャープなデザインの車体にピンクのリボンのミスマッチがシュールですが、車内はとても快適です。 新大阪でのぞみに乗り継いで合計8時間程度、みっちり仕事もできました。飛行機で移動するよりも仕事が捗ることがわかりました。
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北京のマンホールの「雨」の字
http://t-director.exblog.jp/30495345/
2023-11-20T21:27:00+09:00
2023-11-20T21:47:01+09:00
2023-11-20T21:42:42+09:00
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公共サイン・標識など
これは北京到着の翌朝の日の出の時間にホテルの窓から見た風景。
半日しかいない北京、街の様子が見たいので、朝7時からホテルの周りをぐるっと回ってきました。
バス停にあった市内の地図。
朝早くから餃子とワンタンを包んでいます。
マンホールの「雨」の字の表情もいろいろです。
そういえば、昔は「雨」の字の4つの点を「求」の字みたいに書く人っていたな、と思いました。
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フォントかるたのみなさんの報告会
http://t-director.exblog.jp/30482891/
2023-11-03T20:13:00+09:00
2023-11-04T10:00:17+09:00
2023-11-03T21:11:52+09:00
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書体見本マニア
前半のドイツのゲームショウでのお話しでは、「かるた」というゲームの遊び方から教える必要があったことから始まり、遊び方がわかったドイツの人たちが会場でかるたで遊んでいる様子も動画で見せていただきました。人気札は Comic Sans だったそうです。
後半では、オッフェンバッハ市にある Klingspor Museum にあった Rudolf Koch の活字 Wilhelm Klingspor Schrift の書体見本、制作途中の清刷り、カリグラフィ作品の写真をたくさん見せてもらいました。そして Koch 以外で私の個人的におすすめしたいもう一人のカリグラファー、Rudo Spemann の作品も見せてあげて、と私は博物館にお願いしてあったので、その写真も見終わったところで、私は「たぶん1時間くらいしか経っていないから、この後いろいろ写真を振り返って質問しようかな」と思ったんですが、ちょうど2時間が過ぎていました。あっという間でした。
会場の出入り口部分のテーブルには、ドイツでフォントかるたチームが手に入れてきたボードゲーム、フォントかるたの仏語版と独語版、そして嘉瑞工房の高岡さんの所蔵品が並べられ、ちょっとした『Rudolf Koch 展』になっていました。
会場を片付けた後は、本づくりハウス に移動してお疲れ様会。私がドイツから美篶堂さんにプレゼントとして持ってきた「本の形のケーキ型」で上島さんがババロアをつくってくださっていました。
さてみんなで食べよう、となったとき、「せっかく本の形なんだから、文字があったほうが良い」ということを誰かが言い出して私がその役目を引き受けることに。
チューブ状のチョコレートを使って左側ページをゴシック調で始めたのに、途中で中身があとわずかに。その理由は、このババロアにたどり着くまでに上島さんがケーキを何度か失敗していて、それで残りが少なくなっていたからだそうです。
しょうがないので右ページの途中で方針を変更して、イチゴ味チョコレートがまだあるから、それでアルダスの出版社のシンボル「碇に海豚」を入れたらいい、ということになり…
アルダスの組版っぽくするために、残りのチョコレートを絞り切って最後の数行を逆三角形にすることを思いつく。イメージしたのは これ。だいぶ違うなー。でもババロアが美味しかったから百点。
文字に浸った文化の日でした。登壇してくださったフォントかるたのみなさん、そして立派な会場を提供してくれた印刷博物館のみなさん、ありがとうございます。
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TypeTalks 第52回「フォントかるた in ドイツ シュピールエッセン2023参加&クリングシュポール博物館見学報告会」のお知らせ
http://t-director.exblog.jp/30474317/
2023-10-23T13:00:00+09:00
2023-10-23T14:11:40+09:00
2023-10-23T14:08:19+09:00
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お知らせ
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本づくり協会の物販会に行きました
http://t-director.exblog.jp/30458016/
2023-10-08T18:31:00+09:00
2023-10-23T14:27:14+09:00
2023-10-08T18:56:22+09:00
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お知らせ
会場では、書籍や活版印刷や本づくりに関係するいろんなお宝がお得な値段になって売られています。半額になっているものもありました。嘉瑞工房も Book&Design も出品しています。
私がびっくりしたのが、ビーナイス のブースで見たこのノートブックです。横から見ると年輪がある。
信州の赤松を薄く削ってつくった経木(きょうぎ)を、美篶堂が手製本で仕立てたものだそうです。私が小さかったころ、昭和40年代のころは、おにぎりとか、たしか魚屋さんで買ってくるお刺身とかもこの経木で包まれていたと思う。その松の木の香りが懐かしい。
紙でつくるのとは違って湿気で沿ったりゆがんだりもするけど、それがまた味です。まよわず買っちゃいました。
活字付きの人、築地活字の見本帳も売ってるよ。
物販会は10月9日(祝日)までです。
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消火栓や標識
http://t-director.exblog.jp/30453019/
2023-10-01T20:34:00+09:00
2023-10-01T21:09:57+09:00
2023-10-01T20:56:30+09:00
type_director
公共サイン・標識など
やっぱり消火栓やマンホールを見ていると落ち着く。
「消」、さんずいの三画めの形がいい。
あと標識も。都内でもこんなのが残っている。
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