8月の終わりから先週にかけて、東京と北京でいくつか講演をしてきました。
講演のなかで、企業やブランドがオリジナルフォントを持つという動きは欧州では広まっていて大企業や高級ブランドに限らずスーパーマーケットでもそれぞれがオリジナルのフォントを持っている、という話をしました。実際に参加された方から感想のメールをいただいたら、そのことにとても驚いたと書かれていたので、スーパーマーケットのオリジナルフォントがどのように使われているか実際の例を挙げてみることにします。チラシの値段の部分だけ、というようなものでなく店全体がフォントを統一して使っているんです。
これは、私のよく利用するドイツのスーパーマーケットチェーン、Penny。価格は別の大手スーパーマーケット REWE よりも少し安いです。


店に入ると、商品のおおまかな分類が壁に表示されています。ここで大きく使われているのは、私のデザインした欧文書体
Akko を Penny 用にカスタマイズした特注バージョン Akko for Penny の Regular ウェイトです。
よく見ると、1キログラムあたりいくら、という情報も小さく Regular ウェイトで表示されています。
この Penny が大胆な商品展開を始めました。商品の値段をパッケージに大きく表示する、というこれまで見たことのなかった手法。
もう、マヨネーズなのか塩なのか食パンなのかは全体の雰囲気で感じとりましょう。
売り場では、このようにパッケージの数字と陳列棚の数字が同じウェイトで揃って目に入ってくるのでちょっと不思議な感じ。

これはポテトチップス。
普段はポテトチップスはあまり食べないのですが、これは買ってしまいました。
そして店の外にある開店時間の情報。Medium と Bold のウェイトを使っています。
こんなふうに、「PENNY.」と書かれたロゴ部分以外の文字情報には、店の外から中まで徹底してオリジナルフォントを使っているわけです。