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ドイツの文字は独特の字形(2)
ドイツの文字を見慣れない人にとって読みにくいのは、「長い s」だけじゃない気がする。
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すらすらっと読めますか?
1行目と3行目は苦しいんじゃないでしょうか。
それぞれ3番目の文字は c なのか r なのか?
これは「Marbachweg Am Dornbusch」と書いてあって、正解は r です。

そういえば、一つ前の記事で書いた、つぐみ横町の2番目の文字もこんな r でした。
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左の縦画が、縦画一本で終わらない。空きを埋めるためなのか、右にぐっと曲がっているから、慣れない人にはちょっと読みにくい。

これがカクカクしたドイツ文字だと、この手の r もなんとなく読みやすい気がする。

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下から2行目、「Bauern-」の r は右に曲がる部分が直角だ。

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これもそう。「Kronenkellerei」。水平線のほうが縦画より太い。

でも、ちょっとがんばれば、読めますよね。
ドイツ文字はカタチ的に特殊だから、「ルールに当てはめると、こういう書き方になっちゃうんだね」というふうに読む前に心の準備をするからじゃないか。

それが、筆記体のなかでのあの「Marbachweg Am Dornbusch」の r だと、現代の人にはちょっと違和感があるかも。なんか、単語全体を見て「ああ、普通の筆記体ね」って読み始めたら、いきなり特別ルールが出てきて不意打ちを食らう感じ。

半世紀くらい前のドイツの金属活字書体では、けっこうそういう r が入った書体がありました。

Klingspor 社の活字、Gavotte (ガボッテ)。
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単語は「Erregungen」です。

Johannes Wagner 社の活字、Arabella Favorit(アラベラ・ファボリート)。
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一発で「reform」って読めましたか?
by type_director | 2012-07-01 05:19 | Comments(2)
Commented by szkippei at 2013-12-26 01:25 x
ドイツ文字の影響を受けているイタリック体があるのは知りませんでした。確かにrが右に曲がっていますが、違和感がないですね。まるで新しい別の字を見ているようです……。Gavotteという書体はとても素敵ですね。
Commented by type_director at 2014-01-18 16:58
szkippei さん、Gavotte のデザイナー Rudo Spemann はカリグラファーとしても有名でした。第二次大戦後にウクライナで戦争捕虜として亡くなっています。私の彼の作品を直に見たことがあり、切り紙で表現しているのがあってその繊細さはすごいと思いました。