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恩師 大町尚友先生

武蔵美時代の私の恩師、大町尚友先生が亡くなられたと聞きました。

何も知らなかった大学時代の私が、書体デザインが仕事になるんだということを現実味を持って考えることができたのは大町先生のおかげです。

大町先生の授業は、最初に目の錯覚の話から始まりました。どのような場合に錯覚が起こるのかををまず知り、その図を補正するように手で描き直すという内容でした。その面白さにぐいぐい引き込まれて、のちにとった大町先生のタイプフェイスデザインゼミでもいろんなことを教わりました。なので、私も書体デザインの話をするときは目の錯覚の話をします。

これは大町先生のつくった「マジック73」という書体です。

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錯覚のこともいろいろわかった上で、こういう面白いことも考えていらっしゃった。余裕のデザインです。

これについて、丸ゴシック体がベースになった理由とか、じっくりお話をうかがってみたかったのですが、早すぎました。合掌。



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# by type_director | 2017-04-19 20:20 | Comments(0)
『Detail in Typography』日本語版

ずっと前から、これ日本語版になると良いのにな、と思っていた本がもうすぐ出ます。

ヨースト・ホフリ著『Detail in typography』

私がこの本のことを人から聞いて知ったときは、タイトルからの想像で、ぶ厚い本だろうと思っていましたが、初めて手に取って薄くて軽いことに驚きました。正直言って、これでタイポグラフィの細かいところまで本当に書かれているんだろうか、と半信半疑でした。

中を読むと、簡単な言葉で書かれていて理解できるからぐんぐん引き込まれて、しかも気がつくと細部の考えがわかっている。本当に自分はこの薄さのこの軽さの本を読んでいるのか、と途中で何度か疑ってしまう、とても不思議な感覚でした。あの Hochuli さんが一番大事なところをわかりやすく書くとこうなるんだ、と二回驚いたわけです。

翻訳はモノタイプの私のもとでの勤務経験がある山崎秀貴さんです。私も推薦文を寄せています。

発売は5月だそうです。


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# by type_director | 2017-04-16 20:01 | お知らせ | Comments(1)
TypeTalks 第40回は「Monotypeの日本語書体たづがね角ゴシックができるまで」

第40回を迎える次回の TypeTalksは、Monotype日本語書体制作チームと私が登壇します。

たづがね角ゴシックの制作エピソードなどが掲載された『Typography11』刊行が5月上旬なので、その直後のタイミング。

10種類のウェイトが揃ったこの書体が、限られた時間とスタッフでどのように制作されたのかお話しします。質問も大歓迎です。

詳細と申し込みはこちら


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# by type_director | 2017-04-12 08:19 | お知らせ | Comments(0)
新潟で見た Akko
新潟の旅の締めくくりは、万代シティにある「Material Cafe」です。
なんでここに入ったかというと、お店の前面がすべて私の書体 Akko(アッコ)で組んであったから。
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今日が二回目です。最初のときはカレーを食べた。私好みの味!
で、きょうはパンケーキに挑戦。

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ふわっと口の中で淡雪のように溶けるよ。またこよう。



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# by type_director | 2017-04-09 15:40 | 小林章の欧文書体 | Comments(0)
新潟で見た「注意」の標識

イースター休暇で家族みんなで日本旅行の最中です。私は新潟にいって、ほぼ毎年開催しているお話会をしてきました。

昨年タイミングが合わず開けなかったため、今年は早い時期での開催となりました。会場の北書店には、夜8時の話会の開始1時間前に到着して、店長の佐藤さんに「こういう本を探してるんだけど…」と相談したら、いまは古本でしか手に入らないようなものまで集めてくれて、合計で10冊くらい購入。

話会は、毎度のメンバーも新しい顔ぶれも混じって、デザイナーでない人が半分くらいいる。毎回そうですが、私が一方的にしゃべるのでなくいきなり質問だけの話会。全然デザインに関係のない参加者からも、デザイナーからも、すごく良い質問が出るんです。毎回どんな話になるのかまったくわからない状態で行くわけですが、今年も面白かった。終わったのが夜中を回っていました。私の方でも情報をたくさんもらいました。

翌日は、参加者からいただいた情報をもとに、カメラを持って市内の沼垂(ぬったり)四つ角へ。目的は、この角にもう数十年は置いてあると思われる手作り感のある「注意」の標識。

えっ、ここか!というようなところに置いてあった。

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上がアーケードなので薄暗くなって気づかなかったと思うんだけど、高校の時、何百回とここをバスで通り過ぎているはずだし、歩いて脇を通ったこともあるのに。

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しっかりとした楷書体で書いてある。反対側に回ると、右側には「徐行」の字が見える。

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この標識はたぶん、信号のなかった時代に交差点の真ん中に置いて使ったんでしょう。新潟に来る前に見ていた、昔の古町のこの写真みたいに。古町のは移動が簡単なように台車がついてる。両方に共通するのは、楷書体で書かれていたという点。古町のは「STOP」さえもが楷書体っぽい。

そういえば、昔の標識の資料で、楷書体を使った図を見たことがある。こういう標識というのは、丸ゴシックに統一される前は楷書体で書かれるのが普通だったのかもしれない。




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# by type_director | 2017-04-09 15:11 | 公共サイン・標識・観光案内 | Comments(0)