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ドイツ連邦政府のコーポレートデザイン
Die Bundesregierung(ドイツ連邦政府) のコーポレートデザイン、政府が発行する印刷物のレイアウト等のガイドラインです。ドイツ語なんですが、適当にボタンをクリックして開いてみるだけでもいろいろ出てきて楽しめます。この Typografie の項目なんか、書体の使用サイズなど細かい指定がされています。

オランダの書体デザイナー、ヘラルド・ウンガーさんと近々打ち合わせの予定なので、下調べしていて見つけたサイトです。

ドイツ連符政府がライノタイプに発注して、制定書体として数年前から使われているのが、彼のデザインした Demos Praxis です。正確にはそれらをちょっとアレンジして、名前も「Neue Demos」「Neue Praxis」です。「Neue」は英語の「new」にあたります。

制定書体(コーポレートタイプ)というのは、企業や団体がロゴやユニホームでイメージを統一するように、特定の書体を使って同じ「声のトーン」で語りかける、という考え方で、ヨーロッパではだいぶ浸透しています。名刺、封筒、カタログやウエブサイトで使われる文字の印象が同じというのは企業イメージとしてプラスなわけです。

このブログをお読みになってる方は、もう「ドイツの政府なんだからドイツの文字でなきゃいけない」、なんていう考え方はしませんよね。そう、書体を選ぶ際に大事なのは、一般の人が見て読みやすいこと、その企業や団体にふさわしいトーンを持っていることです。いいじゃないですか、Demos、Praxis どちらも小さく印字しても読みやすくて、見出しなどで大きく使うと角の丸みのおかげでフレンドリーな感じがしますよ。
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# by type_director | 2009-05-01 18:03 | Comments(3)
街角の文字 東京 ロンドン
東京は白山の羽ペン工房のワークショップに向かう途中、良い文字に出会いました。一度通り過ぎてから、何か非常に強い引力のようなものを感じて、引き返して写真を撮りました。良い江戸文字です。これは欧文書体のブログだし、私は欧文書体ばかり気にしてるので日本ではわりとボーッと歩いているんですが、これは撮っちゃいました。
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ちなみに3月のロンドンでは、こんなものばかり撮ってました。
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地面すれすれにかがみこんでカメラを構える。通り過ぎるロンドナーにはたぶん何が面白いのか分からないだろうけど、私は宝物でも見つけたみたいな気分で撮ってます。この時、嘉瑞工房の高岡さんたち4人を先導して、上の Portland House (1825年頃?)を皮切りに「ロンドンで見逃してはいけない文字ツアー」を1時間くらいやったんです。

ロンドンで見てるのはこんなところばっかりです。
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# by type_director | 2009-04-25 12:34 | Comments(0)
羽ペン作り体験(日本で)
日本に行ってました。東京では、親しい人たちとの夕食会なども含めて予定がびっしりで、あまりあちこち見ては歩けなかったんですが、 東京は白山の 羽ペン工房 というところで開かれた「羽ペン作り体験」ワークショップに参加してきました。もちろん事前に申し込んでおいたんですが。

この日の講師の岡本さんは英国仕込み。教え方も優しくて、ゆっくりなので初心者の私でも他の参加者の迷惑にならずについていくことができました。

これは私がつくった羽ペンです。白鳥の羽を削って、インクのもちがいいように、中にはコーラの缶でつくった reservoir (日本語でなんて言うの?墨だめ?)が入っています。
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試し書きをしたら最初は先が割れちゃって、なんか予想に反してデコラティブな感じの線が書ける... でもねらいはちゃんとした字の書ける羽ペンだったので、岡本さんの指導に従って削りなおして、普通に書けるように直しました。普段はコンピュータ上でデジタル書体のデザインばかりしているので、久しぶりに「道具を手でつくってる!」という実感がありました。

岡本さんは、私もロンドン滞在時代に一度はあこがれた Roehampton のカリグラフィ学校を出ていらっしゃるので、本場で習得してきた本物の技術を教えてもらえるってわけです。しかも日本で。日本語で。
いい時代になったなあ。
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# by type_director | 2009-04-20 19:16 | Comments(2)
Helvetica Forever 展の原図が里帰り
大阪と東京で今年初めに同時開催されていた「Helvetica Forever 展」が2月末に終わりました。
主催者のDNPアートコミュニケーションズさんによれば、来館者は約5000人とのこと。いらしてくれた方、有り難うございます。

ライノタイプ社から貸し出していた原図が、日本からドイツに戻ってきました。何回見てもこの曲線の美しさにはほれぼれします。これを描いていた職人さんはスゴイ。原図を直接会場で見た人、あの迫力わかるでしょう? 会場で見ることができなかった人たちのためにちょこっとお見せします。紙の大きさは40センチ四方くらい。
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直線がほとんどないぞ!雲形定規で描いたそうですが、その曲線をつないでいくって大変なことです。
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もとの箱に入れてまた倉庫に戻します。
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じつは、今回の Helvetica の原図を探しているとき、思わぬ掘り出し物(別の活字書体の修整記録)を見つけました。ヘルベチカ展のおかげで、けっこう楽しんでいます。

去年あたりから、映画『Helvetica』の日本語字幕監修とか書籍『Helvetica Forever』日本語版の監修の小泉さんのお手伝いとかもあって Helvetica にいろいろ関わってきたので、身の回りの Helvetica が気になる。最近の傾向は、けっこう細身のウェイトが大きく使われていること。

これはドイツの駅で。こういうところに使う Helvetica って昔はボールドが当たり前だったと思う。
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これはイギリスのビスケット。
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これはドイツの銀行でもらった手帳。
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まっさらな4月のページを開いたところで、4月中旬まで休暇をいただきます。次回の更新は4月20日ころになります。
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# by type_director | 2009-04-02 05:25 | Comments(2)
書くときの数字と印刷用の数字
現在連載中の雑誌『デザインの現場』で、「欧文書体のつくりかた」6月号の数字のデザインについての原稿をおととい書き終えました。そうしたらすぐに編集部の宮後さん(こちらの オフィシャルブログ を書かれている方)から質問がありました。

「たとえば、数字の1は書体によって、大文字Iみたいに一本線のものや、 頭と足にセリフがついたものがありますが、 どっちのデザインにするかは何で決まるのでしょうか?」

じつに良い質問です。サンセリフ体の1の脚にセリフが付いていても、別におかしくはないけど、たしかにまったくの縦棒の1もあります。これは Gill Sans(ギル・サンズ)です。
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国によって「かきかた」とかで教えている数字が違うとか、郵便番号に使う数字とかが違うのも同時になんとなく感じていますが。アメリカと日本は郵便番号の見本になっているのは1は縦棒のみですよね。

これはロンドンで。フリルひらひらみたいなのポンド記号の右隣に、なんか味気ない縦棒のみの1。飾りをつけようと思わなかったのか?
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ドイツだと、1の左上のくちばしが非常に長かったり、そうすると7にどんどん近づくからか、7に横棒を入れたりします。また0(ゼロ)は一筆で書いたあとにてっぺんから右方向に伸びる線とかが入ります。こんなふうに。
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うちの子供が行っている現地小学校でもそういう0の書き方を指導しています。しかし一般的な印刷物ではそういう0の書き方をしない。つまり書き文字と印刷用の文字とをどこかで器用に使い分けているみたいで、別にそれで不便は感じません。
ちなみにこのジャムはフランス製です。フランスでもこのデザインの数字なのか、ちょっと気になります。

そういう「書き文字」に見られる特殊な字形は、あんまり書体デザインに採用されないんですが、採用された例を最近私が関わったプロジェクトから。

Zapfino(ツァプフィーノ)という書体が Mac OS X 以降に搭載されていますが、ゼロが2種類入っています。私はこれをツァップさんといっしょにつくっていたのでよく知っているんです。
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DIN Next(ディン・ネクスト)は、ドイツの高速道路などに使われているドイツ工業規格の文字をベースに現代的なデザイン処理を施したライノタイプの新書体です。1と7,その他にも6と9に2種類の形があります。
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DIN Next は、うちのこれまでの「ネクスト」書体の中でもっとも短期間で売り上げを伸ばしているそうです。この丸いバリエーションもおすすめです。
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# by type_director | 2009-04-02 05:14 | Comments(2)