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最先端のレストランが使っているフォントは
フランクフルトに新しい注文方法のレストランができたというので、行ってみました。店の入り口で PUK (プーク)なる小型のポケベルみたいなのを渡されます。レストランのフロアにいくつか立っているパネルの前でタッチスクリーンのメニューで注文して、それを PUK に登録。席に着くと、料理ができたら PUK が点滅と音で教えてくれてカウンターに取りに行く。支払いは PUK をレジに持って行きます。

このシステムのどこが画期的かというと、
1.一度システムを把握すれば、たぶん二回目以降は店の人との直接のコミュニケーションはほとんど無し。まあ、私たちの場合は PUK への読み込みがうまくいかず、けっきょく店の人を呼んで手伝ってもらったけど。実際 PUK の調子が悪いと店の人が言って何回も試していた。
2.タッチクリーンのメニューが写真入りなので、どういうものが出てくるかビジュアル的にわかる。日本では写真つきメニューは当たり前ですが、ドイツでは珍しい。
3.水は、私たちは炭酸入りのを注文したけど、店の真ん中に蛇口があるので何かときいたら、それは特殊なフィルターで濾過された水で、無料だそうです。ドイツで水が無料のレストランは珍しい。
4.食事の代金は、レジにお金を払いに行く。これも珍しい。テーブルでのお金のやりとりがなく、店の人は終わったときに片付けをするだけなので、チップも払わない。

いちいち「珍しい」とつけてますが、日本では当たり前だけどドイツでは珍しいのっ!

また、注文をしてから料理が出てくるまで、ドイツのレストランでは30分くらい待つのが標準だと思われます(私は1時間半待ったこと2回あり。一回は母の日で混んでいたからしょうがないとして、もう一回は客が2組しかいない状態で)。

ここでは待ち時間5分でした。これもファストフードでないレストランでは珍しい。行ったのが夕方の早い時間だったというのもあるかな? お客さんは私たち夫婦を入れて3組でした。

前置きが長くなりましたが、この最先端レストランでメインに使われていたフォントは、意外とフツーな感じの Plantin (プランタン)です。
タッチパネル式のメニュー。
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ゆったり目の店内。奥の白いパネルに「塩」とか「パン」の説明が書いてある。確認したところ、それも一番大きいのは Plantin で組んである。
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紙ナプキンにも Serviette (ナプキン)の単語のしゃれた説明が。「La petite serviette」の部分は Plantin です。あとは Adobe Garamond (アドビ・ガラモン)のようです。
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by type_director | 2011-04-23 00:52 | Comments(0)
アメリカの大学のロゴ投票
アメリカで書体デザインを教えている知り合いからメールが回ってきました。

ニューヨーク州の、建築とデザインの学科のあるプラット・インスティテュートが創立125周年を迎えるにあたってロゴを公募して、最終選考に残った3つのロゴをネット上で公開、みんなに投票してもらおうというものです。メールをくれた知り合いの教え子がデザインしたロゴが3つのうちに含まれているわけです。

ロゴが見られて投票できるサイトは こちら

投票資格とかないみたいです。5月9日まで。結果は締め切り後まもなく発表するそうです。
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by type_director | 2011-04-20 06:36 | Comments(3)
1のくちばし
出かけたときに、たまたま気になって撮った「15」の1のくちばしの長さ。
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一週間後に、やっぱり長いくちばしの1がありました。これは地下駐車場の入り口。
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前にも書いたように、また『フォントのふしぎ』にも載せたように、手書きの場合は1のくちばしが長くなるのがドイツやフランスでは多い気がするけど、こんなふうに「こしらえた」字でここまで長いのはちょっと珍しい。
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by type_director | 2011-04-19 06:41 | Comments(2)
Novarese のイタリック大文字
うちの長男が習っているチェロの先生の呼びかけで、生徒が東日本大震災の義援金のためのチャリティ・コンサートを開くことに。楽譜をきのう買ってきて、いまちょうど自分の部屋で練習を始めたところです。

買ってきた楽譜をけさ見たら、へー、珍しいな、というフォントが使われていたので写真を撮っておきました。このフォント、小文字がイタリック体なのに、大文字はまっすぐ立っています。
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これは、イタリアの巨匠アルド・ノバレーゼ(1920-1995)が自分の名前を冠した ITC Novarese (ノバレーゼ)です。このフォントは、イタリック体でも大文字が垂直です。意図的にそうしている。
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ルネサンス期、イタリック体の活字書体ができた頃は、小文字のみが傾いているのが普通でした。これは1502年のベニスの印刷物。
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だからこのフォント ITC Novarese はそういうクラシックな感じを狙っているんです。いわば、「通好み」なフォント。

このフォントとまったく同じではありませんが、映画のタイトルバックでもこういう感じの組み方をしたのがあります。ミロシュ・フォアマン監督の『アマデウス』(1984年)のオープニングで出演者の名前が出る部分はそうでした。あと、これはうろ覚えなんですが、エマ・トンプソンとヒュー・グラント、ケイト・ウィンズレット共演の『Sense and Sensibility』(1995年)もそうだったような。DVD を人にあげちゃったので、今度確認しておきます。

そうそう、思い出したけど、つい最近、カタログか何かを見ていて、やっぱりこういう最初の大文字だけがまっすぐ立っていてあとがイタリック体で組まれてたのを見つけた。でも、それは単にフォントをイタリック体に変換するときに選択の範囲を間違えたものだったんだけど、見たときは「かっこいい!」って思った。どこで見たんだっけなー。それもとっておけば良かったなー。
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by type_director | 2011-04-13 20:01 | Comments(6)
Zapf 展の開催日程が発表になりました
東日本大震災の影響で延期となっていました「Zapf 展:ヘルマン・ツァップ&グドルン・ツァップ カリグラフィーの世界」の新しい開催日程が決まりました。

2011年9月13日(火)~25日(日)です。
会場の変更はありません。詳細は こちら をどうぞ。

ツァップさんご夫妻のカリグラフィ作品を間近で見られる貴重なチャンスです。お楽しみに。
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by type_director | 2011-04-05 08:11 | お知らせ | Comments(2)
ステンシルなドイツのリンゴ酒
一つ前の記事「ステンシルな香港」を書いてすぐ買い物に行ったら、こんな缶入りのリンゴ酒が目に入りました。これは、こういうフォントがあるわけでなく、グラフィック全体をステンシルっぽくしています。
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「HANDLE WITH CARE」じゃないの? なんで「BEMBEL」なの?
Bembel は、 こちら に載っているようなリンゴ酒を入れる器のことです。

リンゴ酒は、フランクフルト近辺の郷土のお酒みたいなものらしくて、フランクフルト市の南には「リンゴ酒地区」があるし、市電の観光用特別電車は 「リンゴ酒エクスプレス」と呼ばれています。乗車券を買うとリンゴ酒と袋入りスナックがついてくる。
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by type_director | 2011-04-02 15:31 | Comments(2)
ステンシルな香港
先週、仕事で香港に行っていました。
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街を走るトラックの文字は、たいていステンシルだということに気がつきました。
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欧文フォントでも、そのまんまの名前のがあります。 Stencil

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ステンシルは、文字部分を切りぬいた型を使って複製を簡単にするわけですが、型には「つなぎ」部分が必要で、それがないと一部が落っこちてしまったり型の強度が保てなかったりするわけです。「つなぎ」を入れたのがまた味わいだったりもする。
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アートコミュニティの看板もステンシルでした。
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by type_director | 2011-04-02 15:18 | Comments(0)
東日本大震災被災者への義援金呼びかけが Futura
うちの息子が、フランクフルトの電車に乗っていたときに手すりにたくさんかかっていたこの呼びかけの紙を持ち帰ってきました。フランクフルト市の交通局とフランクフルト市の連名で発行されたこのチラシ、いちばん上の黒の2行は Helvetica、その他は全部 Futura で組まれています。

「Futura はナチスの書体なのでタブー」という、日本だけで広まったとんでもない都市伝説をいまだに信じている人がいたら、これを機会に考えなおしましょう。このブログで時々この話題を取り上げてきましたが、まだまだなくなっていないようなので。
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その都市伝説が間違いであるということを写真でうらづけるブログを私が別に書いています。 こちら。そっちにもこの記事を載っけます。
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by type_director | 2011-04-02 15:06 | Comments(0)