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ハイデルベルクの窓
ハイデルベルクに行ってきました。
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ドイツの伝統的な家屋などでは、たいていガラス窓の外側を覆うこのような雨戸的なものがついています。
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フランスやスペインあたりだと、ブラインドのような細かい庇の入った金属製の鎧戸(よろいど)を目にすることが多いんですが、ドイツではこのような木製のものが一般的で、建物の外観のアクセントになるようなきれいな色が塗ってあります。ドイツ語ではこの外側の扉のことを「Fensterladen」と呼んでいます。これにあたる日本語はちょっと探したけれどわからなかった。英語にすると「window shutter」となり、それを日本語にすると「シャッター」なので意味が違ってしまいます。

ハイデルベルクでは、この Fensterladen の一番上の部分に、飾りのついた穴が空けられているのに気づきました。通気や明かり取りの目的なのかな?それぞれの建物で衣装を凝らしたものがあって面白いと思ってちょっとコレクションしてみました。

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by type_director | 2017-08-13 17:36 | Comments(0)
「100人がこの夏おすすめする一冊 2017」開催中

東京の青山ブックセンターで開催中の「100人がこの夏おすすめする一冊」フェア。100人の中に私も選ばれました。

私のおすすめは、ときどき読み返してしまうこの本。西岡常一ほか著『木のいのち 木のこころ』です。




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by type_director | 2017-08-06 14:25 | Comments(0)
Red Dot Design Museum
Red Dot Design Award の Typography 部門の審査員として招かれ、7月10日から13日まで、ドイツのエッセン市に行ってました。先週まで暑かったドイツも11日から急に涼しくなりました。

審査のためホテルからエッセンの町を移動する途中も、ビルに取り付けられたレタリングが気になります。
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12日の夜、この Red Dot Design Museum での夕食会に向かう審査員。審査員は南アフリカ、台湾、ブラジル、フィンランド、スイス、フランス、ドイツなど世界中から集まっています。この建物は、1920年代につくられたボイラーハウス。
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審査が終わった13日、審査員解散のあとも Red Dot Design Museum をじっくり回ってきました。
これは入り口で上を見上げたところ。
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展示はこんな感じ。


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建物自体のリノベーションはノーマン・フォスターが、ボイラーハウスのままの部分を活かしながら行っています。
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by type_director | 2017-07-15 03:44 | Comments(0)
Frutiger Serif をホフリさんが使うと

ついこないだ発売された、『ディテール・イン・タイポグラフィ 読みやすい欧文組版のための基礎知識と考え方』の元の本の著者、タイポグラファーのヨースト・ホフリ(Jost Hochuli)さんがデザインした本です。Frutiger Serif の使用例として購入しました。

先日、日本で『ディテール・イン・タイポグラフィ』の日本語版の組版をした一瀬さんから情報をいただき、こちらの版元から購入しました。本のタイトルは『Silberfischchen, Lilienhähnchen und andere Insekten』。

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話によれば、ホフリさんがこの本にデジタル版 Meridien を使おうとして、古いバージョンのデジタル版 Meridien にはオールドスタイル数字もスモールキャップのないのでどうしようか悩んでいたところ、ある人に勧められ Frutiger Serif が事実上 Meridien のアップデート版であるということがわかり、それで使ってみたそうです。

本が届いてさっそく開いて、本文の部分のしっかりとした黒みを見て、ああこれはミディアムのウェイトを使ってくれたんだ、ということがすぐにわかって嬉しくなった。

巻末には、デザイナーのホフリさんの名前とともに、Frutiger Serif のミディアムとミディアム・イタリックで組んだことが書かれています。ミディアムのウェイトは、まさにこのように本文サイズで使っていただくことを想定して、レギュラーとボールドのちょうど中間ではなく、わざとレギュラー寄りにつくっていたんです。

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これはレギュラー、ミディアム、ボールドの H を重ねてみたところ。真ん中の線がミディアムです。

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このミディアムが、しっかりした黒みの本文書体として機能するように、というねらいです。要するに本文に向くウェイトが2つあるのです。そのことがホフリさんにわかっていただけたんだと思うと感無量。

もちろん、フルティガーさんがちゃんとつくってくれた Meridien が最初から良かったからなのですが、プロジェクトを立ち上げるとき、経験豊かなプロがこういう書籍できちんと使えるようにデザインを見直そう、ということで、さらに磨きをかけました。フルティガーさんのベルンのご自宅まで何回も伺ってデザインを詰めています。

スペーシングもすべてやり直し、オールドスタイル数字もスモールキャップも付け足して整えた結果、わかっている人にキッチリと使っていただける。嬉しいです。タイプデザイナー冥利に尽きるとはこのことです。

日本の書籍では、小泉均さんがアドリアン・フルティガーさん著の『図説 サインとシンボル』で Frutiger Serif を使ってくださっています。






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by type_director | 2017-07-07 22:54 | Comments(0)
モダンな建築物に合うローマン体
モダンな建築物に合うローマン体ってなかなかないと思うんですが、昨日通りかかったここは非常に好印象でした。この建物はヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学 Physik(物理学)棟。場所はフランクフルト郊外に数年前新しく開発された、住宅地と教育施設が一体になった街区です。
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アドリアン・フルティガーさんの Meidien です。これをベースに、2008年にフルティガーさんと一緒につくったのが Frutiger Serif です。
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この大学のシンボルであるゲーテの顔もフルティガーさんがデザインされたと聞いています。





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by type_director | 2017-06-06 12:49 | Comments(0)
グドルン・ツァップさんの展覧会(2)
今年3月のこの記事で書いた、フランクフルトで開かれているグドルンさんの展覧会に行ってきました。

3月末に開かれたオープニングイベントにも行っていたのですが、その時はゆっくり展示物を観る時間がなかったので、先週カリグラフィ関係の友達と一緒に行ってきました。

会場の入り口のポスター。グドルンさんご自身がデザインされました。書体はAlcuin です。
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ゲーテ博物館の常設展示の室内のところどころにグドルンさん作品が展示されているという形で、紙にペンで書いたカリグラフィ作品以外にも、ブックバインディング(本の装丁)の仕事の実物や鋳物の作品が置いてあるのが貴重です。

これはゲーテ博物館の図書館のドアにかけられていた「図書館入り口」の文字。真鍮で鋳込まれています。
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書体デザイナーとして、あるいはカリグラファとしてグドルンさんのお仕事が知られることが多いのですが、この展示ではブックバインディングの仕事もちゃんと見せています。
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会場では、ガラスケースに収められているので手で触れることができないのが残念ですが、グドルンさんのお宅で実際にさわらせていただいたことが何度かあり、革装の本が同じ革のケースにすうっと収まるときの感触がたまらないです。ケースの口の上に向けて、そこに本の端を入れて手を離すと、本がそれ自体の重みでゆっくりと下に降りていく。グドルンさんに以前お話を伺ったとき、この直線の金箔の箔押しの時は、定規など使わずに、長い棒に真鍮の円盤状のものがついている道具で付けるのだそうです。棒の端を右肩にあてて両手に持って箔を押しつけているところの写真も見せてもらいました。

そしてこの、グドルンさんの書体 Diotima の大文字を使ったタイトル部分に目が釘付けに。スペーシングが完璧なのです。
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この文字部分の箔押しはどうやっている?熱を加えるから鉛の活字では難しいのでは?一文字一文字押しつけていってこの完璧なスペーシングが可能なのか?といろいろ疑問が。

この展覧会のあとまたグドルンさんのお宅にお邪魔してうかがってきました。そうしたら、印刷用の金属活字を使っているのだそうです。もちろん金属活字はわりと低い温度で溶けるので温度に気をつけなくてはいけないけれど、そこさえ気をつければ大丈夫で、スペーシングは数文字単位で活字を並べて押しつける道具があってそれも見せていただきました。写真を撮るときにぶれてしまいましたが、これです。
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一列全部を一度に押しつけることはせず、「PLUS ULTRA」は3回に分けて「PLU」「S U」「LTRA」と押しているそうです。

それにしても、スペーシングが美しい。ずっと見ていたくなる。文字ひとつひとつの美しさも大事だけれど、文字の「間」も同じくらい大事だということが、この一行からよくわかります。
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by type_director | 2017-05-10 05:05 | Comments(0)
「たづがね角ゴシック」が川越のフリーペーパーで

昨年「フリーペーパー大賞」のグランプリに輝いて、以前 この記事 で紹介した川越のフリーペーパー『kawagoe premium』、最新号をドイツまで送っていただきました。

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「たづがね角ゴシック」を使っていただいているということで、楽しみにしていました。

中を見ると、たづがねの使われているページ、あった。

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欧文の部分のきれいさがよくわかる使い方です。

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この「良心価格で具だくさん」や「食堂」あたりの字面やフトコロの締まり具合が、たづがねの持ち味です。

このフリーペーパー、記事が充実しているから、とっておきたくなる。私は創刊号から持ってます。今回の記事の中には、スペシャルインタビューで映画監督の是枝裕和氏と塚本晋也氏のコメントも。

そういえば、是枝監督の映画「誰も知らない」は、私が日本に住んでいたときまだ小さかった長男を乳母車に乗せて歩いたあたりが印象的なシーンで出てくるので、涙なくしては見られません。塚本監督の映画「野火」が公開されたとき、たまたま新潟にいて、初日の初回に行ってました。




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by type_director | 2017-05-06 16:53 | Comments(0)
口の大きさ

日本の文字について注目することが多かった今月の締めくくりです。

たまに、こういう「口」を見ると、ハッとしてしまいます。小さいな、と思ってしまうけどべつにサイズを間違ったわけでなく、現代の私たちが、もっと大きい「口」に慣れてしまっただけなんでしょう。

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書籍だと気にならないと思うけど、大きめにこういう場所の案内に使う場合は字面の大小の差が少ない書体が一般的になった。

そして今月初め、春休みで行った日本国内で飛行機に乗っていて、ここでもハッと気がついた。今度はあきらかにデカい。

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さすがにここまでくると、まるで「国」とかの真ん中が欠落したように見える。

ちょうど良い大きさって難しい。








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by type_director | 2017-04-30 13:08 | Comments(0)
恩師 大町尚友先生

武蔵美時代の私の恩師、大町尚友先生が亡くなられたと聞きました。

何も知らなかった大学時代の私が、書体デザインが仕事になるんだということを現実味を持って考えることができたのは大町先生のおかげです。

大町先生の授業は、最初に目の錯覚の話から始まりました。どのような場合に錯覚が起こるのかををまず知り、その図を補正するように手で描き直すという内容でした。その面白さにぐいぐい引き込まれて、のちにとった大町先生のタイプフェイスデザインゼミでもいろんなことを教わりました。なので、私も書体デザインの話をするときは目の錯覚の話をします。

これは大町先生のつくった「マジック73」という書体です。

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錯覚のこともいろいろわかった上で、こういう面白いことも考えていらっしゃった。余裕のデザインです。

これについて、丸ゴシック体がベースになった理由とか、じっくりお話をうかがってみたかったのですが、早すぎました。合掌。



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by type_director | 2017-04-19 20:20 | Comments(0)
コッホの戦争体験手記
古書で、ルドルフ・コッホの『擲弾(てきだん)兵の戦争体験』を手に入れました。
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今からちょうど百年前、1917年の3月下旬にはコッホはフランスの Sainte-Marie-à-Py という町で地下3メートルのところにケーブルを敷設する作業をしていたと書いてます。

寒気が薄い壁から部屋に入り込む。三年間鳴り止まない砲声、妻子から遠く離れて…と寂しさを綴った言葉が続きます。
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Sainte-Marie-à-Py がどういう町だったのか見てみたくなって探してみると戦時中の写真が出てきました。これこれ では建物が破壊された状態の第一次大戦中の町が見えます。コッホと同じ風景を見ているような気になりました。

そのコッホの家庭の様子が切り絵になって収められた小冊子があります。
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コッホが戦争にかり出されるのは1915年の8月。切り絵の中には「1915」と入ったものが数点あるので、彼が戦争に行く前の家族の様子なんでしょう。居間での一家団欒。
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末っ子の誕生日。この瞬間のみんなの仕草が、文字通り「切り取られて」美しく残っています。
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コッホは、こんな家族を残して戦地に赴いたわけですね。

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by type_director | 2017-04-02 04:02 | Comments(0)