これ読者の方へのコメントとして書いたんですが、面白そうなのでちょっとつけ足して記事として載せることにします。
ちょっと前の記事
「フォントのことが出てくる推理小説(2)」で、9ポイント相当の活字の呼び名「bourgeois」の発音についても書きました。そのときは、うちにある何冊かの本を探しても載っていなかったので、私がむかしロンドンで印刷関係の本で調べた記憶から、「読み方はたしか『バージョイス』だった」と書きました。
同じ「bourgeois」という単語ですぐに思い浮かべるのが「ブルジョア」なので、発音はそれで良いのかどうかというご指摘があり、オンラインで検索したら、便利なもんですね、ありました。
印刷用語としての「bourgeois」は、綴りは同じでも発音が違うようで、「バージョイス」です。
こちらの「bourgeois 2」をご覧ください。
もともとは人の名前らしい。人の名前を別の国で発音する時ってけっこうややこしいみたいです。
ここからはこないだ読んでいた本 * に書いてあったことですが、セルバンテスの小説「ドン・キホーテ」の Quixote を英語ではどうやって発音したらいいのか、という質問にオックスフォード辞典編纂チームが答えていました。
「キホーテ」はスペイン語読みで、英語式の発音では「クイックソウト」とするらしい。ちなみにフランス語だと「キショット」となるそうです。「クイックソウト」って意外ですが、素直に読むと...そうなんだー、って気もする。
* 『Questions of English』 Jeremy Marshall and Fred McDonald (編), Oxford, Oxford University Press 1995.