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Red Dot Design Museum
Red Dot Design Award の Typography 部門の審査員として招かれ、7月10日から13日まで、ドイツのエッセン市に行ってました。先週まで暑かったドイツも11日から急に涼しくなりました。

審査のためホテルからエッセンの町を移動する途中も、ビルに取り付けられたレタリングが気になります。
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12日の夜、この Red Dot Design Museum での夕食会に向かう審査員。審査員は南アフリカ、台湾、ブラジル、フィンランド、スイス、フランス、ドイツなど世界中から集まっています。この建物は、1920年代につくられたボイラーハウス。
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審査が終わった13日、審査員解散のあとも Red Dot Design Museum をじっくり回ってきました。
これは入り口で上を見上げたところ。
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展示はこんな感じ。


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建物自体のリノベーションはノーマン・フォスターが、ボイラーハウスのままの部分を活かしながら行っています。
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# by type_director | 2017-07-15 03:44 | Comments(0)
Frutiger Serif をホフリさんが使うと

ついこないだ発売された、『ディテール・イン・タイポグラフィ 読みやすい欧文組版のための基礎知識と考え方』の元の本の著者、タイポグラファーのヨースト・ホフリ(Jost Hochuli)さんがデザインした本です。Frutiger Serif の使用例として購入しました。

先日、日本で『ディテール・イン・タイポグラフィ』の日本語版の組版をした一瀬さんから情報をいただき、こちらの版元から購入しました。本のタイトルは『Silberfischchen, Lilienhähnchen und andere Insekten』。

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話によれば、ホフリさんがこの本にデジタル版 Meridien を使おうとして、古いバージョンのデジタル版 Meridien にはオールドスタイル数字もスモールキャップのないのでどうしようか悩んでいたところ、ある人に勧められ Frutiger Serif が事実上 Meridien のアップデート版であるということがわかり、それで使ってみたそうです。

本が届いてさっそく開いて、本文の部分のしっかりとした黒みを見て、ああこれはミディアムのウェイトを使ってくれたんだ、ということがすぐにわかって嬉しくなった。

巻末には、デザイナーのホフリさんの名前とともに、Frutiger Serif のミディアムとミディアム・イタリックで組んだことが書かれています。ミディアムのウェイトは、まさにこのように本文サイズで使っていただくことを想定して、レギュラーとボールドのちょうど中間ではなく、わざとレギュラー寄りにつくっていたんです。

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これはレギュラー、ミディアム、ボールドの H を重ねてみたところ。真ん中の線がミディアムです。

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このミディアムが、しっかりした黒みの本文書体として機能するように、というねらいです。要するに本文に向くウェイトが2つあるのです。そのことがホフリさんにわかっていただけたんだと思うと感無量。

もちろん、フルティガーさんがちゃんとつくってくれた Meridien が最初から良かったからなのですが、プロジェクトを立ち上げるとき、経験豊かなプロがこういう書籍できちんと使えるようにデザインを見直そう、ということで、さらに磨きをかけました。フルティガーさんのベルンのご自宅まで何回も伺ってデザインを詰めています。

スペーシングもすべてやり直し、オールドスタイル数字もスモールキャップも付け足して整えた結果、わかっている人にキッチリと使っていただける。嬉しいです。タイプデザイナー冥利に尽きるとはこのことです。

日本の書籍では、小泉均さんがアドリアン・フルティガーさん著の『図説 サインとシンボル』で Frutiger Serif を使ってくださっています。






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# by type_director | 2017-07-07 22:54 | Comments(0)
「ここにも Futura」10年

私が書いている別のブログ、「ここにもFutura」がきょうでちょうど10年です。

ブログを始めるきっかけは、最初の記事から抜粋すると、こうです。


「Futura(フツラ)という欧文書体があって、他のサンセリフ書体 Helvetica(ヘルベチカ)や Frutiger(フルティガー)、Univers(ユニバース)と同様に世界中どこに行っても使われているんですが、日本では Futura について『ナチスを連想させる書体』だとか、『ドイツやユダヤ人社会では使用に注意』などというとんでもない噂話が広まっているようです。

それ(Futura の海外での使用例)がたった1枚の写真でも、日本の方に安心してもらえるみたいなんです。それならいっそ Futura の使用例のスクラップブックみたいなものをつくって、身のまわりでどれだけ頻繁に使われているかを記録してみようと思いつきました。


それから、あちこちに旅行や出張で行くたびに、Futura の使用例を撮っては記事にしてました。それらの記事を、ざっと振り返ってみようと思います。

まず2009年6月の記事から。

「休暇で行ったフランスのストラスブール。この街は、 欧州議会欧州人権裁判所 が置かれていることでも知られています。最近新しくなったストラスブール駅。旧駅舎をすっぽりガラスのドームで覆ってあります。この、いわばストラスブールの玄関でお出迎えするのが Futura。」

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2013年8月の記事は、フランス中部の町 Troyes(トロワ)です。

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スイスでも。2008年6月の記事です。

「5月23日から25日まで、アドリアン・フルティガーさんの誕生会のためにベルンのホテルに泊まっていました。そこのホテルではロゴが Futura でした。」

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2007年11月の記事から、ニューヨークで見た風景。

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2014年8月、アメリカのワシントンDCから更新した記事は、TypeCon という書体デザインのコンファレンスの話。Futura の活字見本について話があり、とうぜんですが、「ナチスの書体だ」とか「ドイツやイスラエルでタブー」のような話は、講演者からも会場からも出ませんでした。

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そして、その「ドイツやイスラエルでタブー」と噂されたイスラエルからもこのブログに協力してくれる人がいて、このあとでリンクを張るインタビューにも答えてくれたしイスラエルでの使用例も送っていただきました。2008年10月の記事から。

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他に協力してくれたみなさんにも感謝です。

雑誌『デザインの現場』での私の質問に答えてくれたみなさんも、ありがとうございます。そのインタビュー記事は転載の許可を取っているので、こちらで全文が見られます。

書体が特定の国やイデオロギーの象徴になる、などという考えはセンセーショナルで広まりやすい。でも、書体にそんな特別な意味はないんだよ、普通に使って良いんだよ、という話には意外なところがないので広まりにくいんです。これからも時々は欧米の新たな潮流の話をおりまぜながら、普通のことは普通に伝えようと思います。






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# by type_director | 2017-06-22 04:09 | 書体が特定の国の雰囲気? | Comments(0)
モダンな建築物に合うローマン体
モダンな建築物に合うローマン体ってなかなかないと思うんですが、昨日通りかかったここは非常に好印象でした。この建物はヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学 Physik(物理学)棟。場所はフランクフルト郊外に数年前新しく開発された、住宅地と教育施設が一体になった街区です。
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アドリアン・フルティガーさんの Meidien です。これをベースに、2008年にフルティガーさんと一緒につくったのが Frutiger Serif です。
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この大学のシンボルであるゲーテの顔もフルティガーさんがデザインされたと聞いています。





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# by type_director | 2017-06-06 12:49 | Comments(0)
公共サインについて感じること(5)英文の情報を頼りにする人の目で見ると

日本の公共サインについて、このブログでちょくちょく書いている、やたらに左右の幅を狭くしている件。たとえばこの記事では、縦線は横線より太くつくるのが欧文デザインの基本であって、縦画が細くなってしまった場合に見た目に安定感がないし読みづらいと書いています。

今回の日本出張で利用した羽田空港のモノレール。

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国際線ビルのモノレール駅ホームなどに掲げられている案内を見てみましょう。日本語の部分ではなく、英文の情報だけを頼りにする人の目になって見てください。

これは到着階からモノレールのホームに上がる手前のエスカレーター。やや斜めから見たらこんな感じです。

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真っ正面から見てもこれです。

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エスカレーターでホームに上がったら、モノレールが来ています。
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これに乗って良いの? これが浜松町・都心方面に行くのかどうか、すぐにわかるでしょうか。






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# by type_director | 2017-05-28 16:36 | 公共サイン・標識・観光案内 | Comments(2)